現代宗教2011
現代文化の中の宗教伝統
宗教は宗教集団の中にだけあるわけではない。特定の宗教集団に属しているのではない人たちも、宗教とさまざまな関わりをもっていることが多い。(中略)これは広い意味での宗教教育、宗教文化教育が必要である理由でもある。初等教育、中等教育だけではない。オウム真理教事件で気づかれたことの一つは、現代日本では高等教育を受けた者があまりに「宗教音痴」に育てられてきたということだった。宗教教育、宗教文化教育について考えることは、現代文化の中で宗教伝統がどのように保たれ、生かされていくべきかを考えることでもあるだろう。
「特集・現代文化の中の宗教伝統」は世界各地の事例に学びながら、ここに述べてきたような諸問題を立体的に掘り下げていこうとするものだ。今後の宗教のあり方について、新しい視角を切り拓いていくことにつながればよいと考えている。(緒言より抜粋)
A5判 328ページ
定価2,310円(本体2,200円+税)
ISBN978-4-87023-633-2

〈目次〉
●対談
- 内館牧子×鈴木岩弓[司会・渡辺和子]
- 『相撲とイタコと大学院』
●随筆
- 釈 徹宗 落語で賦活する仏教DNA
- 井上順孝 ネットワーク宗教学
●コラム
- 石井研士 アニメの中の伝統宗教
- 江口飛鳥 フィクショナルな宗教
- 菅 直子 パワースポット神社と仏像フィギュア
●論文
- 田口祐子 女性と厄除け
- 黒崎浩行 宗教文化資源としての地域神社
- 小川有閑 自死者のゆくえ
- 上村岳生 「公共宗教」論の射程
- 矢野秀武 官製の宗教運動
- 岡本亮輔 聖なる遺骸の置かれるところ
- 杉木恒彦 伝統における連続性と変容
- 井上大介 メキシコ・テピートのサンタ・ムエルテ信仰
- 村上 晶 巫者の鎖をたどって
- 八木久美子 生活者のイスラム
- 鈴木正崇 少数民族の伝統文化の変容と創造
●2011年の宗教動向
- 塚田穂高/碧海寿広 【国内】現代日本「宗教」情報の氾濫
- 藤野陽平 【海外】同時多発的な現象をどうとらえるか